CAUDA blog

CAUDAが考える価値について、モノやコトを中心に

【2】A …Artist

ピーター・サヴィルが好きです。

 

ピーター・サヴィルは1955年生まれイングランドマンチェスター出身のめっちゃ有名なグラフィックデザイナーです。

f:id:cauda:20200506185544j:imagePen no195より

初めて彼の作品を見たのは2003年のラフシモンズのコレクションでした。(それ以前にも目にしてたかもしれないけど初めて記憶に残ったという意味で)

当時はファッション的にもモード全盛期で今のようにネットですぐコレクションが無料で見られる世の中では無く本屋さんに行ってハイファッションやgap pressを買ってコレクションをチェックしていました。

雑誌の中でラフシモンズのランウェイのページにオーバーサイズのパーカーやモッズコートにアートワークがプリントされていたルックがあり何か心のヒダに引っかかるような気持ちになったのを覚えています。

その時はそれで終わったのですがそれから4年後の2007年に雑誌Penのロックのデザインを特集した号で再開しました。

特集のトップバッターで登場したのがピーター・サヴィルで本の一部だけですが彼の作品が掲載されておりそのどれもが、冬の稲妻のように私の心を切り裂きました。

f:id:cauda:20200506190407j:image特に好きなのが1988年のニュー・オーダーのアルバム「テクニーク」のジャケットです。

f:id:cauda:20200509131120j:imageこちらもニューオーダーのround&roundのアートワーク。ルイ14世の胸像をベースにしております。

 

どれも作風が違うのですが、私が感じる共通点としては「奇をてらった感じはしないのに記憶のヒダにこびりつき一度見たら忘れられない」のです。

ピーター・サヴィルは言わずも知れたアート界の巨匠で天才クリエイターですが彼のインタビュー記事の中でとても心に残り、かつ彼の作品の根底に流れる精神を表す言葉がありました。

【歴史に残された要素を取り上げて、現代という背景に置き換える】

彼が1番気に入っている作品は1983年のニュー・オーダーの「権力の美学」のアートワークだそうです。

理由は「表は何の変哲もない古風な花の絵だが、裏には白地にカラーチャートのような模様が配されていて、この対比はこの世界の全ての物の根底に共存している陰と陽のイメージだ」

「花とテクノロジーデカダンスとデジタル。ロマンティックとインダストリアル。僕の中には、相反する二面性の世界があるんだと思うよ」

f:id:cauda:20200506191749j:image

私は単純ですが好きなアート作品を生活の中に取り入れてます。

日常の行動の中で何気なく手にする物や景色にそれらが現れてくると落ち込んでいても少し気分を上げてくれるのと一瞬でも視界に入ってくる事で脳が刺激されて思考がリセットされるような気がするのです。

ピーター・サヴィルの作品の中でも1番有名だと思われるunknown pleasuresのアートワークが今年のユニクロUTのグラフィックの1つに選ばれてましたから今年の夏は街に特徴のあるパルサー柄が溢れるかもしれませんね。

ちなみに今日掲載した2つの作品はどちらもラフシモンズのコレクションに使われたモチーフですが他の作品もとても素敵ですので検索してみていただければと思います。

 

いつか作品集ほしいなぁ、、、